益子旅行 その7  土曜の益子

朝食


本棚夕食から帰ったら露天風呂に入り、風呂から上がったらベッドに寝転んで本を読み、朝起きたらまず露天風呂で、そのあと朝食。――これが今回の旅の日課。たった2泊の旅だけど、1泊目も2泊目も、同じ手順で夜眠りにつき、同じ手順で朝起きました。きっと次に益子に来るときも、同じ宿に泊まり、同じ日課を毎朝毎晩踏むと思う。そしたらきっと、もっと益子が近くなると思うから。

益古時計には魅力がたくさんありますが、本がたくさんあることも、その一つです。それも、わりと偏った(笑)。たぶんオーナーさんの蔵書がそのままここに置いてあるだけなんだと思う。ターシャ・テューダーの写真集や、陶芸の本、料理の本、紅茶・コーヒーの淹れ方、カフェの開き方なんていうのまで。マンガもけっこうあります。「電車男」を読めたのは収穫だった(笑)。こういうベストセラーもあるけれど、まあ基本的にはオーナーさんの個人的な本棚です。

でも、個人的だからいい。偏ってるからいいの。偏ってなかったら普通の図書館と同じ。つまらない。人の本棚は、自分が普段手にとらないような本が並んでいるから面白い。普段なら素通りするような本を手にとることで、新しい世界を広げるチャンスが生まれるからです。



本日の天候は晴れ。昨日ほどパリッとしてはいませんが、まあまあ良いお天気です。自転車で走り回るにはこれくらいでちょうど良いかもね。チェックアウトしたら、いよいよ出発です。

パンドムシャムシャ最初に向かったのはここ、pain de musha  musha(パン ド ムシャムシャ)栃ナビに「場所が分かりづらい・すごく探した」というコメントが多かったので、一体どんなとこかと気になって行ってみました(笑)。

‥ウン、確かに。この店に一発で行き着けたら、益子通と自信を持って言えるかも?w バイパス通りからメッセ・共販センター駐車場のほうへと入る道とはに入った道で、参考館の近くといえば近く、だけど参考館の並びではありません

‥スミマセン、まるで禅問答。全然説明になってませんね(汗)。

もう一度説明すると。 ローソンとつかもと広場がある五叉路の角で、益子参考館のある道へと入り、その道がまたバイパス通りとぶつかる直前で、右へと登っていく細い道に入ると、その道の右側にあります。(ああ、分かりにくい説明‥;; しかも車のことは良く分からないので、一方通行とかは考慮してません)

とにかく、「絶対この道じゃないな」と思うような道を見つけたら、それが正解w。わたしの場合は、たまたま近くで地元の方に道を聞けたからよかったようなものの、ほかにはお店など全くない場所だし、ウーム、行き着けたかどうか、全くギモンです。

お店は小さな民家。売り場はたたみ一畳分。こんなに小さなパン屋さん、初めて見ました!

パンドムシャムシャのパン今回、益子に娘を連れてきたのは、こういうお店を見せたかったからでもあります。お店に限らず、サラリーマンでない人たちを見せたかった。うちはサラリーマンで、娘の友達の家もほとんどがサラリーマン家庭です。サラリーマンになるためにはやっぱり多少なりとも学歴が大事。だからどうしたって学校の成績にこだわらざるをえない。

だけどサラリーマンとは別の生き方もあるわけで、そうすると、学歴なんてあんまり関係がない。何かが「好き!」っていう強い気持ちが一番大事で、そういう生き方もあるんだってことが、もしかして、見せられればなあ、と密かにもくろんでいたわけです。

その目論見がどこまで成功したかは分かりませんが、こういう小さなお店を見ると、わたし自身、「ああ、こういう生き方もあるんだな」と思える。一日の売り上げはどれくらいだろうとか、これでやってかれるんだろうかとか、余計な詮索をする一方で、もし娘が今後、こういう生き方を選んだとしても、容認したいと思う。

このお店でわたしたちが買ったのは、ヒマワリの種が入った天然酵母のパン。しっかりとした食感で、かすかな酸味があり、かつスパイシー。家に帰ってオーブントースターで焼いてみたら、ポリポリになりました。おいしかったです^^。



ネコさて、お次に向かったのは城内坂。土曜日とあって、通りの両側にはテントもちらほら出ていました。共販センターの駐車場には続々と観光バスが到着。人通りもそこそこです。

その賑わいを見たチャア曰く、「なんかここ益子じゃないみたい」。

エッ?! わたしはちょっとびっくり。だってわたしがこれまで抱いていた益子のイメージはまさにこういうイメージだったんですもの。益子の街と聞いて一番最初に思い描くイメージは、陶器市のときの、テントがたくさん並んだ城内坂の光景です。それが益子だと思ってた。初日、真っ暗な人影のない夜道に遭遇したときには、それこそ「なんかここ益子じゃないみたい」と思ったものです。

でも考えてみれば、益子の目抜き通りは広い益子のほんの一部にすぎず、田園風景の中にロクロ作業場や登り窯がポツンポツンと点在するそういう風景が広がるところが大部分です。また平日は休日より多く、陶器市は年に2回の特殊な時期。静かで地味な平日の益子のほうが「普通の益子」といえるわけです。学校だってそうでしょ、文化祭や体育祭は特殊なイベントで、一年のほとんどは教室で勉強してる。

そして益子の場合、そういう普段の地道な生活が、あの世にも盛大な一大イベントを支えているわけで、なんていうのかな、そういうポテンシャルエナジー(?)みたいなのが、益子の魅力じゃないのかな、と思ったりもします。陶器市はそりゃあ素敵だけれど、普段の益子も、大好き!!


陶知庵土曜日の昼食はラクですねー。お店がいくらでも選べるから。 でも最終日の昼食はここ「陶知庵」と、初日から決めていました。

ここは益古時計に通じる道の入り口にあり、初日の夜、まさに道に迷っていた、その場所です。すでに閉まってひっそりとはしていましたが、真っ暗な道にここだけ点った小さな灯りが心強く、誰か道を尋ねられる人はいないかと、少し奥に入ってもみました。残念ながら、粘土でできた小さな人形が並ぶばかりで人影はありませんでしたが。

でも、最初にわたしをして「益子は日本のウブドである」という結論に至らしめたのは、闇の中に人形がいならぶまさにその光景でした。庇の下にはテーブルと椅子、ああここレストランもあるんだ、と分かり、最後の食事はここで締めようと、そのとき決めたのです。

暗いところで見たから素敵だったので、昼間見たら案外フツーかもと思いつつ、入ってみた昼食時。その予想は気持ちよくはずれ、昼間に訪れてもやっぱりここはウブドに似てました。

陶知庵今回の益子では素敵なレストランにいくつも入り、どこもすごくよかったけど、たぶん雰囲気で言うなら、わたしが最も好きなのは、ここです。なぜ好きかって聞かれると困るけど、ウーン、なんていうか、すごく自然‥なのかな。それでいて、どこもかしこもバッチリ絵になっている感じ。たとえばラムネと書いてある青い旗なんかが妙にいかしてたりする。足踏みミシンを再利用したテーブルや古い椅子など、もう益子では見慣れてしまったものも、ここでは更に雰囲気良く、しっくりと馴染んでいる感じがします。この「巧まずして」というところがウブドライク(?)で堪えられないポイントであります。

栗おこわ御膳



パスタパンプキンシフォン


また、器もすてき。ここは井上窯のトルコブルーの器を主に使っています。この碧い器、益子好きな人ならたいてい見かけたことがあると思う。益子青磁を更に鮮やかにしたような、青い青い器です。共販センターの売り場でも、ひときわ目立っています。

たぶん、西洋人にものすごくウケる器だと思います。日本に来るたび根こそぎ買っていく海外のお得意さん、いっぱいいるんじゃないかなあ。でも小心者の日本人のわたしには、ちょおっと勇気が要る感じもしていました。この器に食べ物をのせるとなると、いったいどういう感じになるのか、ちょっと読めない。食材の色が器に負けてしまうのではないかしら、と。

でも実際料理をのせたところをみると、意外とでしゃばらないんですね。特に白っぽいものをのせると、引き立ってとてもきれい。豆皿などで効かせ色に持ってきてもいいし、この色で揃えてもいい。ああ、こんな感じになるのか、と分かりました。‥で、気に入ったら、隣のギャラリーで買うこともできるわけです。

こういう、ギャラリーとカフェ・レストランが一緒になったお店が、益子にはたくさんあります。多角経営でないとやっていかれないという事情もあるそうですが、何にせよ、お客にとっては本当にありがたい。だって、器を買う前にまず試せるんだものね。こういう使い方もあるのか、という発見もある。更に、インテリアとの関係も探れます。

ただ器が売っているだけでなく、器を中心に夢が膨らんでいく。これだから益子は堪えられません^-^。

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