Busuuの遊び方(2) 添削

 Busuuの遊び方二回目は、日本語の添削について書きます。

 Busuuでは、作文や音声録音を投稿すると、自動的に、母語の添削が促されるシステムになっています。この要請は断ることもできますが、自分も学習言語のネイティブの添削の恩恵を受けているので、なるべく受けるようにしています。



 最初の頃は、添削が億劫でした。なぜって、意味不明な作文ばっかりだったからです。最近少し減りましたが、以前は7、8割がこんな感じ:

いっ いっ べあうてぃふぁl あんd あlそ だrk. いっ むっ べ はrd と せえ いん tへ cあゔぇrんs.


 ・・・こういうの、ただでたらめに日本語キーボードを打っているんだとばかり思っていました。

 でもあるとき気づきました。

 違う。Busuuの日本語キーボードを使って、母語で書いているんだ、と。


 たとえば上の
いっ いっ べあうてぃふぁl あんd あlそ だrk. いっ むっ べ はrd と せえ いん tへ cあゔぇrんs.

 これは
It is beautiful and also dark. It must be hard to see in the caverns. 
(美しくて暗いですね。洞窟の中でものを見るのは難しいでしょう)


え むいと ぃんど qうあんど あ なとぅれざ cりあ たいっ おbらっ pりまっ!

 これはたぶんポルトガル語で、
É muito lindo quando a natureza cria tais obras primas!
(自然がこんな傑作を生み出すとき、それは大変美しい)


 日本語作文として投稿しているのに日本語ではないという意味ではデタラメですが、全くのでたらめではないんですね。ちゃんとメッセージはある。ただ通じないだけで。

 Busuuの会員の平均年齢はたぶんものすごく若いです。おそらく中学生くらいにボリュームゾーンがある。こういう「自称日本語」を書くのはきっと彼らでしょう。

 もしかしたら彼らは外国語の何たるかが分かっておらず、母語でも日本語キーボードで打てば日本語として読めると信じているのかもしれない。それとも単に、摩訶不思議な日本の文字を打つという経験をしてみたいだけかもしれない。

 でも何であれ、ただキーボードをデタラメに打ったものではなく、意味のある「作文」なのです。


 なんだか感動してしまいました。

 確かにこれじゃ通じない。

 でも、「通じない」ということと、「伝えたいことがない」のとは違う。

 通じないという点では同じでも、たとえば赤ん坊がキーボードをむちゃくちゃに打つのとは違う。そこにはなんらかのメッセージ(言葉)があるのです。



 こういうのを、なんと呼びましょうねえ。

 水面下の語学力とでも呼びましょうか。




 とはいえ、こういうのは日本語ではないことは確か。

 だから、ほんの一言でも日本語が書いてあるとホッとします。たとえそれがローマ字でも。

 そして、ひらがななんかで書いてくれたら、もう大喜びです。

とり
かめ
とかね。

 こういう作文には、他の日本人から「もっといろいろ書きましょう」という励ましのコメントがついていることもありますが、わたしからすると、「good job!」以外のなにものでもない。だって鳥の画像なんだもん。亀の画像なんだもん。正しい。しかも日本語。よくぞここまできてくれました、と思います。


 あと、よく見かけるのが、初対面の挨拶を書く作文で見かける
うれしい
の一言です。

 一体これは何だ、と思うでしょ? 実はこれ、
Nice to meet you.
の意味なんです。

 これも一時大量発生してて、一体なんなんだ、と思いましたが、自分で試しに日本語コースをやってみたらわかった。なぜだか「Nice to meet you」の和訳に「うれしい」があてられてるんだもん、そりゃみんな使いますよ。

 ほんとBusuu、やってくれますよねー。でも最近あんまり見かけなくなったから、さすがに日本語テキスト直したのかもです。

 しかし作文でこう書くってことは、みんな真面目に日本語コースで学んでいるってことですね。




 文が書いてある文字通り「作文」もときどきありますが、言わんとすることが不明で、どこをどう直してあげたらいいか、分からなくて困るものも多いです。

 だからそんな中、意味が分かる作文に出くわすと、ホッとします。たいていの場合、助詞の「は」が「わ」になっていて、文の最後にマルがついていないんですが、そのくらい、いいじゃないですか。だって意味は完璧に通じるもん。「ここが間違えているんだな」って分かる。




 こうした日本語作文を見ていると、外国語を習得って、やっぱり大変なんだな、と思います。

 日本人はよく「英語力ゼロ」と言ったりしますが、「ゼロ」といいつつ、アルファベットが読めて書け、さらに意味が通る程度の文が書けたりする。その贅沢な状態を「ゼロ」という言葉で無効化するのは、あまりにもったいない気がします。

 確かにネイティブが見たら直すところはたくさんあるでしょう。でも間違いはあっても、たいてい通じる。

 伝わることのありがたさを、添削しているとしみじみ感じます。



 ところで、添削って意外と時間がかかるのが甘い罠。添削だけなら割とすぐ終わるのですが、せっかくだから相手の母語でコメントを・・・なんて思うとけっこう時間を食ってしまう。

 ポルトガル語やロシア語とかは「excellente!」「Очень хорошо!」の褒め言葉を一言添えるくらいですが、既習言語だともうちょっと書けるのが嬉しくって。。(*^-^*)。。

Perfect! Ich kann nicht glauben, dass Sie nicht Japanisch sind! (完璧! 日本人じゃないなんて、信じられない!) ←ドイツ語

Dans ce cas, vous devez écrire "は" au lieu de "わ", bien que la prononciation est "wa". (発音はwaですが、この場合、「わ」ではなく、「は」と書きます) 
N'oubliez paz de mettre un point à la fin d'une phrase. (一文の最後にはマルを忘れないで) ←フランス語

Me parece que es una tumba más que una capilla...(これ、礼拝堂というよりは、霊廟だと思うんだけど・・・) ←スペイン語

يبدو أن هناك مشكلة تقنية لا يمكنني استماع صوتك مرت أنا أيضا نفس شيء. . مزعج جدا (技術的な問題があるみたいで、声を聞くことができません。わたしも同じ目にときどき遭うよ。ほんと、メイワクよね) ←アラビア語

 どれもだいぶさび付いているので、間違いがあるかもしれないけれど、意味くらい通じるじゃろ。

 ・・・こゆことばっかりやってるから、どれもこれも中途半端なんだけど(汗)。

 でも楽しいんだよーー。



 Busuuは多言語で遊ぶにはもってこいの場であります。特にヨーロッパ勢は多く(なぜか中国人やアジア勢をあんまり見かけない)、欧州言語(+アラビア語・トルコ語)で遊べます^^。



画像
カッパドキアにて。(トルコ写真集より)




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    Excerpt:  Busuuの有料会員に復帰しました。50%offクーポンにまたしても釣られてしまった(^_^;)。 Weblog: うさぎメモ@多言語に夢中 racked: 2017-10-23 15:01