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help リーダーに追加 RSS アラビア語学校の日常 その4 仲間がいるということ

<<   作成日時 : 2008/11/29 13:23   >>

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東京ジャーミー
 学校に行くと決めたとき、心配ごとがたくさんありました。まず、毎日通いきれるのかどうか。クラスの中で人とうまくやっていかれるかどうか。そして、それまで好き勝手に学んできたアラビア語が、学校のカリキュラムに従わざるをえないことにより、つまらなくなってしまうのではないか。

 ふたを開けてみれば、なんのことはない、毎日忙しいながらも、とりあえずこの2ヶ月間は皆勤賞で通いましたし、友達もたくさんできました。仲間と共に学ぶ外国語の楽しさは格別で、独習しているときすでに「これ以上楽しくなることなどありえない」と思っていたほど楽しかったアラビア語学習は、学校に入ってからますます面白くなりました。

 だって、家の壁に向かって「アッサラームアレイクム」と唱えていたときには決して返ってくることのなかった返事が、学校なら「ワレイクムッサラーム」と間髪をいれず返ってくるんですもの。こんなに楽しいことはない。受け手がいるっていいなあ、と思います。

 また、仲間がいると自分の学習のペースが保ちにくく、効率が悪いかと思ったのに、逆なんですね。仲間がいることで、却って効率が良い部分が多々あります。自分の得手不得手を仲間と補い合えるからです。

 学校で同じ授業を受け、同じことを学んでいても、人の数だけ勉強法があり、人の数だけ上達のしかたがあるんですね。文法が得意な人、語彙力がある人、耳が良い人、発音がきれいな人、音読が得意な人、暗唱が得意な人、文字が上手な人…。アラビア語を始めてまだ1年未満の人が多いこともあって、何でもござれのスーパーマンはおらず、また、何をやってもダメ、という人もいません。

 たとえば、わたしはテキストの音読が本当に苦手。似たような形の子音やら母音記号やらで頭がパニックしてさっぱり読めず、まず間違いなく、クラスで一番ヘタクソです。でも、自分の思ったことや質問をアラビア語で即興的に表現するのはけっこう得意。文法や発音はむちゃくちゃですが、どんな場面でも何かしら言葉が口をついて出てきます。

 たぶんみんなもこんな感じで、それぞれに得手不得手、でっぱりやひっこみがあって、デコボコしているんじゃないかと思います。そして、こういうデコボコな仲間ってとっても素敵。「三人寄れば文殊の知恵」というけれど、みんな得手不得手が異なるからこそ、補え合える。特にここの授業はすべてアラビア語で、先生方はほとんどまったく日本語ができないので、授業を理解するにも仲間同士の協力が必須です。難解な読解の授業に至っては、クラス中の文法知識、語彙力、読解力、アラブの風習・イスラムの戒律に関する知識など、もてる力の一切合切を総動員し、皆で理解にたどり着く。

 また、アラビア語を理解するのに必要なのはアラビア語力だけではないんですね。たとえば、英語力はけっこう大事。先生方は英語なら喋れるので、どうにも意思の疎通がとれなくなったときの最後の手段は英語だからです。また、中級以上の辞書となると、アラ日辞書は出ておらず、アラ英を引くことになり、ここでも英語力が必要となります。英語を中心としたグローバリズムに疑問を抱くマイナー言語の学習者としてはちょっと悔しいのですが、現実問題として、英語はやっぱり便利です。

 英語力のほかにも、質問ひとつするにも、まずは積極性が必要だし、具体的にどこが分からないかを自分の中で整理する判断力、意図を分かりやすく相手に伝える伝達力があればモアベター。多方面からの情報収集力また、朗らかな笑顔や、思わずみんなが吹き出してしまうようなタイミングの良い一言を発する才能もすごく大事だなあと思います。クラスが明るくなって、ますます学習が楽しくなるから。

 こうした一人一人の持てる力は、そのままクラスの共有財産です。みんなそれぞれ必要な力を分散して持っていて、誰かが持っている力はみんなで共有できる。誰かが質問すれば、その答えはみなの共有財産になるし、分からないところは互いに教えあって補い合う。「上のクラスから下のクラスへと個人レベルで代々伝わる資料や便利なツールはコピーし合って共有する。こうした連携プレーに持ち込めると、世の中はまことに効率がよろしい。

 ホント、社会ってうまくできているもので、必要のない人なんていないんですね。背負ってるようだけど、わたしは自分自身にだって存在価値を認めています。ヘタだろうがなんだろうが、とにかくアラビア語を喋りまくること。何しろ毎日往復1000円以上の交通費をかけて学校まで通っていますからね、この交通費のモトをとらにゃあならんという気合が入っていて、そのモトのとりかたといったらただひとつ、アラビア語でしゃべることだと思っていますから、そういうチャンスはいかなるものでも逃しません。間違えようが、つっかえようが、とにかく喋る。「アラビア語で歌え」といわれれば、ヘタな歌だって歌います。こういう破れかぶれな積極性だけは誰にも負けない(笑)。で、以前は英語で質問をしていた人が、最近はアラビア語で質問しているのを見ると、「これはわたしの功績かな」って勝手に思ってニンマリしています。

 それから、わたしが一番すごいな、と思うのは、留年しても、毎日きちんと通ってくる人。半期ごとの進級テストはかなり難しいらしく、学校の求める一定のレベルに達しなければ、理由の如何を問わず、留年となって進級できません。欠席が多すぎればその進級テスト自体受けられないし、そればかりか、何かの事情でテストを受けることができないだけでも、追試などの措置はなく、自動的に留年となります。これまでに受けてきたのと同じ授業を半年分、もう一度受けなおすことに決まったときって一体どんな気持ちでしょうね。きっとすごくがっかりするんだろうな、一気にモチベーションが下がるだろうな、人の目が気になって辛いかもしれないな。もし自分だったら、学校続けられるかなあ? やめてしまうんじゃないかなあ、と思います。実際、それを機会に辞めてしまう人もいるようです。でも、留年してもきちんと通ってくる人も少なからずいる。それがすごいと思う。その粘りと意思の強さには心から敬服するし、また、それを当たり前なこととして受け入れるこの学校の雰囲気が好きです。

 仲間との協力体制により、人の持てる力は自分も共有でき、人が持てる財産によって自分も潤う。となると、仲間の進捗は是即ち自分の進捗、大いに歓迎すべきことであります。でもそれが分かっていてなお、人間は時々、人と自分を比べて不安になる。そんなとき、わたしは「学生の心構え」に書かれた言葉を思い出します。

 「他人の進捗に気をもんで、自分のペースを乱さない」。構内での禁煙、掲示板の定期チェックなど一般的なルールに混じって書かれたこの一文、最初にこれを見たときには、わざわざこんなところに書くようなことかな、と思いました。でも、明記された言葉って強いんですね。仲間と自分を比べてふと不安になったとき、この言葉は自分を立て直すきっかけとなる。「わたしはわたし」と思い直すのです。




 その5につづく。

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>他人の進捗に気をもんで、自分のペースを乱さない

この一文、アラビア語学習の場のみでなく、どんな場面でもだいじなことばになると思います。どうしても人間は人と比べがちだものね。人より遅れている/進んでいるってすごく心の中で大きな比重をしめてしまいがちです。

でも常に自分のペースで何ごとも前進するって難しいけれど大事よね
留年してもがんばれる人はそんな人なのですね。
 
 ↑ は太郎にも伝えたいことだわ〜
だってファイナルテストが始まり、その結果で前進できるか、またもう一度やり直しが必要なのか、結果がもうすぐ出てしまいますから。もちろん私はまたやり直しだと思っているのですが、その時にうまく励ましてやりたいなぁと思っています。

うさぎさんみたいに常に前進していく大人になりたいものです。自分のペースでね!
Coco
URL
2008/11/29 17:35
太郎くん、もう進級テストがあるの! 海外の学校はハードですね。そういうテストを何度も何度も積み重ねていくのね。


進級テストの合否は一面的な結果にすぎず、進級できるのは進歩の証だけれど、留年したからじゃあ進歩していないのかというと、決してそうではない。1度やるより2度やったほうが身につくのは確かで、授業料によっては、学校に長くいられてお得ですらある(笑)。

…と頭でこう分かっていても、もし進級できなかったらすごく落ち込むだろうなあ、学校辞めちゃうかもしれないなあ、と思うわけです。だから今は、とにかく進級することが目標です。

ホントこういうさじ加減って、難しい。結果を出すまでは、結果にこだわって頑張り、それでも結果が出なかったら、その結果にとらわれない。こういう切り替えってそう簡単にできるものではないから。だから周りの環境が大事で、誰かの一言で簡単に崩れもするし、逆に立て直せることもあるのね。

あ、でも環境も自分で作ればいいんだ。今から周りの人に言いまくっておこう。「もし進級テストに落ちて学校辞めそうになってたら、絶対引き止めてね」って^^。
うさぎ
2008/11/30 12:45
>結果を出すまでは、結果にこだわって頑張り、それでも結果が出なかったら、その結果にとらわれない。

うさぎさん、
ウン、これだわっ!!

ありがとうございます、太郎へのいい励ましのことばを見つけられました。
(自分で思いつかなくてね…
というか、もうすっかり「やり直し」って決まっているみたいに思えてしまう母です(笑)

うさぎさんはそんなことなないだろうけれど、もしも危なくなったら私も「引き止めます!」からね
Coco
URL
2008/11/30 21:56
うん、もし進級できなかったら、引き止めて! お願い
今こうしていろいろ書いているのも、挫折しそうになったとき、自分に読ませてやりたいからです。
まだイフの世界のうち、元気なうちに書いておかないと(笑)。
現実問題になったら、たぶん投げやりになってて、こんなふうに冷静には考えられない

>もうすっかり「やり直し」って決まっているみたいに思えてしまう母
へへっ、「あらあら、大丈夫よ、太郎くんなら〜!」…なんて言わないよん。結果が出ない方向に予想しておいて、もし結果が出なかったらまあそんなもんよねって思い、もし結果が出たら大喜びしてください。わたしもそういうスタンスで進級テストに臨もうと思います^^。
うさぎ
2008/12/01 12:55

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